物価上昇の原因を考える!
令和4年度がはじまって既に1か月が経とうとしています。明日からゴールデン・ウィークが始まる訳ですが、今年に入ってからジワジワと物価の上昇が止まりません・・・。
原因は様々ありますが、やはり一番の原因は2020年から続く新型コロナ禍の影響が大きいと思われます。そこに原油高が大きく影響を与え、今年に入ってからはロシアのウクライナ侵攻といった要因も重なっています。
一つ一つの要因ならば、それを相殺する要因が出てくるものですが、今回は全てのファクターが物価を押し上げる方向にベクトルが向いているような状況にあります。
例えば、原油高に関して言えば、元々は新型コロナの影響で原油価格が大暴落した(これは、世界的に都市部のロックダウン等世界的な封鎖政策をとったために、航空機、船舶の往来が減少したことに拠ります。)のを契機にOPECプラスが開かれ、原油の減産調整に入ったことが始まりです。
これが世界の石油備蓄量の減少につながり、徐々に原油価格が戻ってきていた訳ですが、新型コロナがワクチン等によりある程度抑えられたことにより、一気に物流・人流が回復したために原油の需要・供給バランスが崩れ、更なる原油価格の上昇につながりました。
そこに、原油価格の上昇に伴って、為替に影響が出てきました。日本「円」は経済が安定しているために有事に買われる傾向にあるのですが、原油価格の上昇で「円」に集まっていた投資資金が、原油に移って行ったのです。そのため、急激な『円安』が進み始めたのです!現在、この『円安』傾向は止まることを知りません。コロナ前の2019年には対ドル110円前後で推移していましたが、徐々に円高に振れて2021年1月頃には最高値103円台まで円高が進みました!ところが、その後、ワクチンが世界的に行きわたりコロナ禍が抑制されるようになると、一転、「円」が売られ始めます!経済が回り始めた!と考えた機関投資家が資金を原油や株へと振り向け始めたのです!
このために『円安』が進み始め、今年に入って、更に拍車が掛かって、遂に1ドル129円まで下落したのです。こうなると、輸入に頼っている原油に関して、原油価格が上昇しているだけでなく、『円安』が影響して高値で購入せざるを得なくなってしまいます・・・。更に、原油を海上輸送する際の輸送コストも上昇しているために、これが原油価格に反映してしまいました。したがって、現在のガソリン価格が1リットル170~180円となってしまったのです。
この原油価格の上昇は、前述のとおり、輸送コストを押し上げています。したがって、食品等を輸入に頼っている日本は原材料価格を押し上げる結果を招いています。そこへきて、ロシアのウクライナ侵攻がとどめを刺しました。ウクライナ近辺は世界的な小麦の生産地であり、ただでさえアメリカ・カナダの2021年夏の高温・乾燥で小麦が不作となっているところでの小麦穀倉地帯の戦争により小麦価格が高騰してしまったのです。
この小麦の価格高騰は、他の穀物にも影響を及ぼし、本来なら飼料となるトウモロコシ等の価格上昇につながりました。これにより、肉の価格に影響し、ありとあらゆる価格に反映しています。
ただ、この物価上昇は、ずっとデフレに苦しんできた日本にとっては、デフレを脱却できるチャンスでもあります!
しかしながら、急激なインフレ化は一般の生活に過大な負担を及ぼします!今、必要なのは物価を上昇させた分を利益として企業に貯め込むのではなく、そこで働く労働者に還元することが求められます!せっかくインフレに振れていても、労働者に購入力がなければ、消費は伸びず、またデフレに逆戻りしてしまいます・・・。
今こそ、政府の調整能力が問われるところです!
また、経済界においても、自社のみならず、社会経済を立て直す方向に舵を切って頂きたいものです。それが、長い目で見ると自社の利益に還元される事を考えて頂きたい!
この社会状況を理解したとしても、ただ流されているだけでは、生活が苦しくなるばかりです!自己防衛のために、仕事をして給料を得るだけではなく、独自の収入源を確保することも重要です。
少しでも給料収入以外の収入源を検討したい!と思われたならば、『あんしんライフプラン相談室』にご相談下さい。ファイナンシャルプランナーで街の法律家でもある行政書士が法律的な観点から、あなたに合ったライフプランをご提案致します。
https://kubotagyouseisyoshi.net
NEW
-
query_builder 2023/10/28
-
時代の転換点で考える!
query_builder 2023/10/24 -
明日に向かって!
query_builder 2022/12/31 -
インフレと金利引き上げ!
query_builder 2022/12/26 -
法定相続情報一覧図とは?
query_builder 2022/11/29